最近、砂糖は専ら悪役だ。
綺麗なお姉さんからは「ダイエット中なの」と敬遠され、
むきむきなイケメンからは「体絞ってるんだ」と忌避され、
学者からも「生きていくためには必要ない」と言われる始末。
ネット上では謂れのない悪評が後を絶たない。
「砂糖の白は漂白剤によるもの」?「白くない砂糖は体にいい」?
…砂糖は白くない。透明である。
三温糖の茶色はただの加熱による変色だ。ちょっとひどすぎやしないか、砂糖の扱い。
こんなにも長い間付き合ってきたのに。
こんなにも甘くて美味しいのに。
すでにお察しの通り、筆者は砂糖が好きだ。大好きだ。糖尿病への道をまっしぐらである。
砂糖の食べすぎで死ぬなんて幸せすぎる。
冗談はさておき、今日はすぐに作れる砂糖菓子を紹介しよう。
みんながもっと砂糖を好きになることを願って。
気になったら詳しいレシピを検索してね。
1.キャラメル
材料…砂糖、牛乳、バター
作り方…煮詰める
すっかりお馴染みの砂糖菓子、キャラメル。
材料の割合と火の強さ・煮詰める時間によって味わいが変わる。
飴のようににカリッとしたものから、とろける生キャラメルまで、自分の好みに合わせていろんな食感を楽しんで。
ちなみに、まだ煮詰まりきっていないとろとろの状態で火から下ろせば、キャラメルクリームに。
クリームというかソースというか、とにかく好みの固さになった時点で出来上がり。
トーストやホットケーキに塗ったり、紅茶に入れたり、アレンジが楽しい。
同じ材料でできる「ファッジ」はご存知だろうか。イギリスの甘い甘いお菓子。
甘党なら好きになること間違いなし。
キャラメルの一種とも言えそうだけど、食感がまるで違う。口に入れるとホロホロ溶ける。とことん甘いのに、なぜか手が止まらない。危険だ。
家で作るときには、グラニュー糖を使って弱火でじっくり煮詰めて。
寒い時期になるとホットミルクをよく飲むという人。ちょっとひと手間、カラメルオレにしてみては?
砂糖と水を鍋で熱してカラメルを作ってから、牛乳を入れて温めるだけ。焦げた砂糖のほろ苦さと、複雑な甘さ。うん、美味しい。
2.メレンゲクッキー
材料…卵白、砂糖
作り方…卵白を泡立て、砂糖を混ぜる
形を作りオーブンで焼く
普通のクッキーに比べて少ない材料で作れ、しかも卵白一個分でたくさんできる。ポイントは、卵白の泡をつぶさないように砂糖はさっくりヘラで混ぜること。加えて、普通のクッキーよりも低温で長時間焼くこと。
サクサク軽い食感と口の中でシュワッと溶ける感じがクセになる。まさに砂糖菓子といった甘さもたまらない。
ただし保存には向かず、時間が空くとサクッとした食感がなくなってしまう。
焼きたてか、冷まして早めに食べるのがベスト。
3.カルメ焼き
材料…砂糖、水、重曹
作り方…おたまに水と砂糖を入れて熱した後、
重曹を加えて混ぜる
ふとした時に無性に食べたくなるカルメ焼き。小学生の頃授業で作った人も多いのではないだろうか。膨らんでいくのが間近で見られるのが楽しい。
よく混ぜないとうまく膨らまないので注意。火加減も大切。焦がさないように気をつけて。
手にちょうど収まるサイズと暖かな色あいがなんとも言えない懐かしさ。
メレンゲクッキーに比べると固めのサクサクとした食感もいい。もちろんレシピによって固さは変わるので、自分の好きな固さを探してみよう。
4.飴
材料…砂糖、水
作り方…煮詰める
もし牛乳も卵も重曹もないなら、飴を作るしかない。こちらも小学生の頃に授業でべっこう飴を作った人は多いはず。そしてなんとなくわかるはず。
そう、飴は水と砂糖を煮詰めるだけでできる究極的に簡単な砂糖菓子なのだ。
ここにきて飴なんて、と思うだろうか。
ところがどっこい、飴作りはめちゃくちゃ楽しい。
基本はやっぱり水と砂糖を煮詰めるだけ。でも、例えば水の代わりに濃いめに出した紅茶を使えば、それだけで香り豊かな飴になる。
ハーブティーにレモン汁を加えればなんちゃってのど飴のできあがり。
飴は見た目にも美しい。ただ煮詰めてパリパリになっただけのべっこう飴のイメージにとらわれてはいけない。
ある程度のところで火からおろして少し冷ます。やわらかいうちは手で簡単に形を変えられる。粘土のように伸ばして揉んでを繰り返すと、飴は空気を含み光沢を持ち始める。すっごく綺麗。
着色料を使うのもいい。色とりどりに輝く飴たちは、見ているだけで楽しくなる。
細長い棒状にしてハサミで切れば完璧。そうそう、飴はハサミでチョキチョキと切れるのだ。
だけどどうせなら、飴細工をしてみたらどうだろう。遊び感覚で意外と簡単に形になる。
失敗しても大丈夫。レンジで温めれば柔らかくなってやり直せる。
飴細工はケーキの仕上げによく使う。その場合は練って整形するものとは別に、糸飴と呼ばれる飴を作ることが多い。その名の通り、糸のように細く、キラキラと輝く飴。手軽にケーキを華やかにできる。ぜひ試してみよう。
さて、ここまで散々砂糖菓子を推してきたわけだが、別に筆者も年がら年中砂糖を食べているわけではない。
砂糖の食べすぎで死ぬのは本望としても、病気になって食べられなくなるのは全然うれしくない。
白砂糖には栄養がほとんどなくカロリーだけが高いのは事実。きれいに精製しすぎて、ミネラルやビタミンまで取り除いてしまっているのだ。
黒糖なんかは精製が甘い分、栄養も取り除かれず残っている。
また、砂糖は血糖値の急上昇を引き起こし、結果的に血糖値が食べる前より低くなることもある。砂糖を食べるとキレやすくなると言われる理由だ。
そんなわけで、WHOも砂糖の摂取量の制限を推奨している。
だけど、これは食べてはいけないという禁止ではない。あくまで食べ過ぎは良くないよってことである。
ちなみに日本の砂糖消費量はとても少ない。
…別に、だからもっと食べろって言っているわけではない。
いくらでも食べられるくらい好きなことと、実際に際限なく食べることは、やっぱり違う。
食べる量はあくまで自己責任で。
砂糖菓子ハマっちゃったじゃないかと言われてもそれは知らない。
ところで、甘いものには苦い飲み物がよく合う。緑茶にコーヒーに様々な香りの紅茶。どれにしようか考えている時間も幸せだ。
寒さが身にしみるこの季節、暖かい飲み物と一緒にお菓子をいただこう。お菓子がないならお家で作っちゃえばいい。
そしていつもより少しだけゆっくりと味わって。
なんて心地のいい時間だろう。
ああ甘い。ああおいしい。
さて、明日はどうやって砂糖を食べようか。
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